
2026年3月28・29日(土・日)
たのしい授業入門講座
東京都北区北とぴあ(JR線・東京メトロ「王子駅」より徒歩3分)
参加費 1日5000円,2日1万円 ホールのみ1日3500円,2日7000円
(3月24日以降は当日払い 1日6000円。 ホールのみ 1日5000円。2日参加は×2)
子どもたちと毎日接している私たちは,子どもたちにとっての「たのしい授業」を実現してみたいと思って日々努力していることと思います。ですが,実際は「たのしい授業」の実現は簡単ではありません。ちょっとした工夫によって,一時のたのしい授業は可能ですが,一つの授業,一つの単元,一つの教科の半分でも実現させることは難しいことと思います。
私たちがここで紹介する「たのしい授業」は,誰が,誰に対して実践しても一定の評価を得ることができるものです。私たちは,これまで授業に法則性があると考えて,追試可能な再現性のある授業を開発してきました。それが仮説実験授業であり,仮説実験授業を土台として,その考え方をいろいろな教科に適用させてきました。その成果を「たのしい授業」としてまとめてきたのです。
たのしい授業の思想は,理科の授業書にとどまることなく,算数,国語の授業書と領域を広げ,さらに誰でもが絵がかけるキミ子方式,社会の科学の授業書,実験できる数学と着実にたのしい授業を実現してきました。それだけではありません。雑誌『たのしい授業』の創刊によって,誰もが簡単にマネできるものづくり,ゲームによる授業とさらに広げて現在にいたっています。
この「入門講座」では,「たのしい授業」実現のお手伝いができるよう考えて運営したいと思います。奮っての参加をお待ちしています。
たのしい授業入門講座・実行委員長 荒井公毅

お知らせ

講 座
今回の入門講座の特徴は,地下ホール(展示ホール)と8階の研修室と分けたことです。20歳代の参加が半数を占めています。そこで,たのしい授業入門のための講座を地下ホールに用意し,参加費を安くしたことです。それに対して8階の研修室の講座は,例年のように新学年を担当するためのガイダンスや仮説実験授業などを用意しました。
地下・展示ホール
28日は,ものづくり,見本市,算数,仮説実験授業,国語の講座を用意しました。
29日は,ものづくり,見本市,算数,仮説実験授業,社会の科学の講座を用意しました。
8階・研修室
午前中は,小学校は学年別,特別支援などのガイダンス。
午後1つめは,仮説実験授業の授業書を参加者に配っての講座。
午後2つめは,仮説実験授業,算数,国語,社会などの講座で,どの講座も授業書を配らず,講師が準備した資料で説明します。
ものづくり
この「ものづくり」は,仮説実験授業の伝統を引き継ぐものです。理化(物理・化学)の人たちは,実験器具等を自作したり,自分で改良したりすることが得意な人が多くいます。この理化の人たちが多く集まったのが仮説実験授業研究会でした。ものを作るということが好きだったのです。
『たのしい授業』の創刊0号(1982年)には「成城学園の〈経験科〉の教材のひとつ『べっこうあめ』」を誰でも作れるように改良した「ものづくり」が紹介されました。そのあとも『たのしい授業』では,毎号ものづくりが紹介されるようになって,『たのしい授業』の一つの特徴(目玉)となりました。この「ものづくり」を集めた『ものづくりハンドブック』(1986年)が刊行され,多くの学校,児童館などに置かれ実践されてきました。
この「ものづくり」の中から,この入門講座では「プラバン」「折り染め」「こさそりの標本」「ピコピコカプセル」「わたあめ」「紙ひもへび」「プラとんぼ」「ぱたりんちょう」などといった定番や,新しいものづくりを紹介します。
28日は,9時15分~10時15分,16時30分~17時30分。
29日は,9時15分~10時15分。
見本市
大きな研修会に行くと,教科書会社や教材会社が出展していることがあります。本屋が出展していて,研修会で聞いた内容の本を入手できることもありましたが,これは見かけなくなってしまいました。それに対して,仮説実験授業や科学教育協議会(科教協)の全国大会は,理化の人たちが多いので実験道具や教材・教具を出展していて交流の場となっています。これは「自分の工夫を知って欲しい,使って欲しい」ということが大きな原動力になっています。このような交流の場は,数学教育協議会(数教協)でもみられます。
さて,この実験道具,教材,教具の交流の場を広く,たのしいものにしたのがフェスティバル(お祭り)でした。フェスティバルでは,実演が行われ,実際に自分で作って,その材料をその場で手に入れられ,すぐに教室で実践できる場でした。今回の仮説実験授業の授業書や実験道具,関係する書籍,たのしい授業を約束する教材・プラン,『たのしい授業』に紹介されたパズル,おもちゃなどを実際に手にとって説明を受けることができるのが「見本市」です。フェスティバルは,「見本市」と「ものづくり」をセットにしたものといえます。同じ会場で開いている意味はここにあります。